近年、地震に関する話がニュースなどで取り上げられる機会が増えています。
日本政府の見解では、今後30年以内に南海トラフを始めとする大規模な地震が発生する確率が極めて高いと伝えています。
大きな地震が起きたときに我が家がどうなるのか心配になると思いますが、屋根が重いと耐震性にも影響を与えるのではないか、という懸念もあるでしょう。
そこで、屋根の重さは耐震性に関係するのか解説していきます。
結論から言えば、屋根が重ければ地震の影響を受けやすくなるのは事実です。
地震と言うのは建物が高いほど、屋根などの上部が重いほど揺れは大きくなると言われています。
この理由は、重心が高い位置にあるからです。
人間も重たいものを上に持ち上げるほど不安定になりますが、それと同じで建物も上が重たくなるほど不安定な状態になります。
地震は横に揺れることが多いですが、この横揺れで重たい屋根が左右に揺さぶられれば大きな影響を与えることは理解できるでしょう。
日本の住宅は昔から多くが瓦屋根です。
瓦は非常に重く、一般住宅の瓦屋根の重量は数百キロになるとも言われています。
本来、日本瓦は風雨に強いという特性があり重宝されていますが、地震に対してはあまり有効的とは言えません。
そのため古くて大きな住宅は柱の数が多いだけでなく太さも重視されていて、屋根瓦の枚数に負けない耐震性が確保されています。
しかし、現在の住宅は柱の数も少ないこともあり、瓦屋根の場合は耐震性に不安があるのも事実です。
屋根の重さはそのまま耐震性に影響するのです。
現在の新築住宅は地震に強い作りをしてはいますが、瓦屋根にしているとどうしても不安が付きまといます。
どうしても気になるときは屋根を軽量化することも考えましょう。
近年は屋根瓦を使わず、住宅の負担を軽減させる屋根材も人気を集めています。
よく利用されているのはスレート屋根やガルバリウム鋼板です。
特にガルバリウム鋼板は軽量で暴風雨にも強いという特徴があり、瓦には及びませんが耐震性においても有効なので安心感が違います。
ただ、費用的にはかかってしまいますので、その辺りは予算と相談が必要です。
屋根の重さはそのまま耐震性にも大きな影響を与えます。
もちろん重い屋根の方が地震に対しては弱くなり、どんなに風雨に強くても心配は尽きません。
どうしても気になる方は、費用はかかってしまいますがリフォーム工事を行って屋根の軽量化を考えてみてもいいでしょう。